害鳥対策の仕事をしていて、カラスの能力の高さに驚かされます。
来客者にカラスの大群を見せたくない理由で、いつもカラスを追い払っていた部長さんの車だけがカラスのフンで汚される。駐車位置を変えてみても、部長の車だけが狙い撃ちにあう。車を買い替えて被害が無くなったが、一週間後には新車に糞爆弾が投下された。(生ゴミ処理の会社の部長さんから聞いた話。)
堅いクルミを道路に置いて走行する車のタイヤで割って中身を食べるシーンは有名だ。タイヤの通過する地点を予測できる賢い動物だ。 線路では、食を得るための行動であるが、いつの間にか線路に置石!。カラスの能力からすれば、石とクルミは区別できるはず。置石は遊びと推定できる。 脱線まで考えての行動とは思わないが、脱線まで予測していれば人間に対する挑戦とか復讐か?
上空から貝を落下させて、殻を割って中身を食べる。満腹になると、石を落として遊ぶ。落下地点が駐車場であれば、愛車のフロントガラスが割られたり、ボディーに傷が付いてしまう。
太陽光発電所では、石を落としてソーラーパネルが割られている。宇都宮大学の杉田教授は、「石を落としてキャッチする遊びをしていて失敗するケースや、パネルが割れるのを面白がっていることが考えられると分析している。(■上毛新聞■より)
■メガソーラのカラス被害■も、相談件数が増加している。カラスの飛来数が多い場所のパネル破損は、カラスの仕業の可能性が高い。
ゴルフ場で、プレーヤが打ったボールを持ち去る。横取りした後のカラスの行動は不明で何度も繰り返す、コレクションか?この話をしたら、プレーヤが打ったボールをカップインさせて、人間が騒ぐ様子を木の上から見物するカラスが居ることを聞いてビックリしました。!(参考)ゴルフ規則では、動いてる玉ではそのままプレー、止まっている玉は元の位置に戻してプレー、ただし、グリーン上では、戻してプレーのようです。詳細は、ゴルフ規則18(止まっている玉が動かされた場合、ゴルフ規則19(動いている球が方向を変えられた場合)を見てください。
巣を作るために、鉄のハンガーを鉄塔に運び、電線間でショートすると停電が発生する。工場のクレーンの給電トロリーでも同様にショートさせることがある。
ワイパー40件破壊、嘆く警察「逮捕できない!」このような記事があった。これはカラスの仕業で、発生時期から営巣の材料に使用したと推定される。カラスと判明するまで近隣の住人を疑うなど精神的な苦痛も大きい。
各種保護シートをはがして遊ぶ。 頑丈なシートでも、突っ突いて穴を開ける。
自動車生産工場では、新車に白い保護シートを張ってあります。この保護シートを剥がすのですが、くちばしで自動車に傷を付ける結果になり、塗装を修正することになります。
天窓の目地をはがしてしまうため、雨漏りが発生!
工場の道具の持ち出し。工具室からモンキーが無くなり、カラスの集まる芝生から発見された。
自動車生産工場では、生産直後はアンテナは装着せず保護キャップで穴を塞いでいます。保護キャップを持ち去られ雨水が侵入の危険があります。カラスは遊びで赤いキャップを何個も取ってしまう。「キャップを黄色にすればいいですか?」の質問があった。カラス対策で用いる黄色いゴミ袋からの発想だと思う。カラスは紫外線領域まで見える能力を持ち、この黄色は、紫外線領域をカットできる特殊なインクを使用することによりゴミ袋の中身を隠す原理である。赤に興味を持つか、黄色に興味を持つかの差だと思うが、担当者は、赤から黄色に替えるようだ。
京都市伏見区の伏見稲荷大社境内の竹林から出火、竹や木など約200平方メートルが焼けた。・・・カラスが参拝者らの供えた火のついたろうそくを持ち去ったことが原因とみられる・・(■京都新聞■より抜粋)。 以前、NHKの番組「ダーウインガ来た」で、カラスが火のついたローソクを持ち去る映像を見た。この時に火災を連想した記憶がよみがえった。墓地では、線香ケースなどが持ち去られる被害があるという。
カラスの子育ての時期に、巣に近づくと攻撃されることは知られてきた。カラスシンポジウムで聞いた話では、建物の窓から樹木の上に作られたカラスの巣を見下ろしていただけで、その人物を覚えていて外出した時に襲われた紹介があった。子育て中のカラスには注意が必要だ。
何百人もの従業員が働く工場で、カラスに悪戯した人の車だけが、何度もカラスに傷つけられた話を聞いた。このことから、カラスは個人を認識できる。
雨水を流す小さな水路を堰き止めて水場を作る。そこにハトが水を飲みに集まってくる。このハトを襲撃して餌にする。ハトは、仲間が襲われても、分からないのか、学習しないのか、第2の鳩も餌食になる。鳩は、平和の象徴と言われているが、平和ボケではないか?
カラオケ店の揚げ物用廃油置き場のビニールに穴が開いている。よく観察するとカラスの仕業だ。更に廃油を飲んだ後に、汚れたクチバシを、おしぼりを利用してきれいにしてから退散した。(お上品)
都会のカラス対策やカラスの生態が記載された資料が環境省自然環境局より出ています。